グランドの作り方
グランドについて
銅版画の技法に欠かせないものの一つにグランドと呼ばれるものがある。グランドとは英語のgroundであり、絵などの下地塗りのことをいうが、特に銅版画にあってはその役割から防蝕剤といわれている。
防蝕剤-グランド
グランドは銅を酸による腐蝕から防ぐために、銅版の表面を薄く覆う時に用いる。一般的には版を腐蝕させて凹部を作るエッチングの技法に使われる。この腐蝕を防ぐ性質は、制作が終わった後に版を保存する目的でも使用される。
グランドは
グランドはアスフアルト、松脂、白ロウ(蜜ロウ、木ロウ)を4:2:3位の比率で混合して作る。あまり固すぎても、軟らかすぎてもだめである。
グランドのこの成分は腐蝕に対して耐蝕性を持ち(防蝕)、銅版に対する密着性があるために用いられている。

松脂、300グラム入り。画材商で購入。

アスフアルトと蜜ロウ等と混合、加熱する。

冷却して、温かい間にバットに入れる。
グランドは自分で作るのも良いが、フランスやイギリスからの輸入品も多く、好みによっても使い分けられている。ちなみに渡辺先生はフランス製を好みとか。グランドは使い道によって固形、半練り、液体のものがある。

フランス製のグランド

イギリス製のグランド

各種グランド
銅版にグランドを均一に引く方法は、
- 液体グランドなら版に流して引くか、銅版を立てておいて刷毛で引く。
- 固形グランドを使う場合は、熱した銅版の上でグランドを溶かし、ロ-ラ-で均一にならすか、ダバ-で軽く叩くようにして引く。
いずれの場合にも、グランドにほこりが入らないように注意することが 必要である。
渡辺教授の作品

朱鷺草(1986年)
エッチング・アクアチント

弧蝶(1980年)
エッチング・アクアチント

風の韻律(1998年)
アクアチント
参考文献
- 銅版画(創元社)渡辺 達正著
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