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スルーホール用銅ペースト

SDGsに貢献!環境に優しい
スルーホール用銅ペースト

世界中の国々が持続可能な開発を進めるうえで、2030年までに達成すべき17の目標がSDGsです。その中には「海の豊かさを守ろう」といった水質汚染防止に関する目標も掲げられています。この水質への影響が懸念されるものの一つに、金属で被膜する「めっき」が挙げられます。

めっきと聞くと、さび防止や表面装飾の方法が思い浮かぶかもしれませんが、自動車や家電製品などの電子材料のプリント基板にも使用されています。プリント基板には、集積回路(IC)や抵抗器などの電子部品がはんだ付けにより実装され、基板の回路配線を通じて電子部品同士を電気的に接続する役割があります。

プリント基板の中で、表と裏の両面に回路配線が形成されている両面基板には、スルーホールと呼ばれる小さな貫通孔があります。これには表裏の回路配線を電気的に接続するため銅めっきが使用されてきましたが、有害物質を含む廃液が発生するため、環境負荷、特に水質への影響が懸念されます。

そこで注目されているのが、ハリマが開発した「スルーホール用銅ペースト」です。通常、銅は酸化しやすいため銅粉表面には酸化被膜が存在し、銅粉同士を接触させてもそのままでは電気が流れません。この難題を解決するため、これまで培ってきた技術を活用し、銅粉表面の酸化被膜を除去、さらに再酸化を抑制する方法を見いだしました。

マイクロメートルサイズの銅粉を特殊な樹脂に分散させたこの銅ペーストは、スルーホール部に印刷し、加熱するだけで基板の両面を電気的に接続することができます。そのため、廃液の少ないクリーンな工程を実現できる環境に優しい製品として、国内外のさまざまな家電製品に使用されています。

今後SDGsへの意識の高まりとともに、環境負荷の低減に取り組む国や地域が増えることで、スルーホール用銅ペーストの需要はますます高まると予想されます。ハリマは今後も環境に優しい製品の開発を通じて、環境負荷の低減とSDGsの達成に貢献していきます。