採取方法による松脂(ロジン)の分類
ロジンはその採取方法によって次の3つに分類されます。
トールロジン(Tall Rosin)

木材チップに化学薬品を加え、高い温度と圧力の下で分解してパルプ繊維を取り出すクラフト法において、木材として松を用いた場合、樹脂成分が粗トール油(トールとはスウェーデン語で松の油を意味するTallojaに由来する)と呼ばれる副産物として回収されます。この粗トール油を精密蒸留(沸点の差を利用して各成分に分離、精製する方法)することによって得られるロジンをトールロジンと言います。トールロジンは米国、欧州の他に、アジアでは唯一弊社においてのみ生産されています。
ガムロジン(Gum Rosin)

松の木の幹に傷をつけ、分泌する生松脂(なままつやに)を採取し、濾過して不純物をとり除きます。その後、蒸留(沸点の差を利用して成分を分離する方法)することにより、低沸点成分のテレピン油(常温で芳香性を有する液状物質)を分離して得られるロジンをガムロジンと言います。ガムロジンは、中国が最大の生産国です。
ウッドロジン(Wood Rosin)

松を伐採した後の切り株を掘り起こし、チップ状にしたものを、溶剤で抽出し(原料を溶剤と接触させ、原料中に含まれている溶剤に可溶な成分を選択的に分離する操作)、溶媒と低沸点成分であるテレピン油を分離した後、得られるロジンをウッドロジンと言います。ウッドロジンは、現在では殆ど生産されていません。
各種ロジン中の樹脂酸組成
| 共役樹脂酸 | 非共役樹脂酸 | |||||
|---|---|---|---|---|---|---|
| アビエチン酸 | ネオ アビエチン酸 |
パラストリン酸 | ピマール酸 | イソ ピマール酸 |
デヒドロ アビエチン酸 |
|
| トールロジン | 30-45 | 2-5 | 10-15 | 3-8 | 4-10 | 15-25 |
| ガムロジン | 20-40 | 15-25 | 20-30 | 3-8 | 10-20 | 3-8 |
| ウッドロジン | 35-45 | 2-10 | 10-20 | 5-8 | 10-15 | 10-15 |
各種ロジンの品質
| 酸価 | 軟化点(℃) | 色調 | |
|---|---|---|---|
| トールロジン | 165-175 | 70-75 | N-X |
| ガムロジン | 165-175 | 70-75 | N-X |
| ウッドロジン | 160-170 | 70-80 | D-X |

