ハリマ化成グループ

パインケミカル

松やに(ロジン)を訪ねて

07.ふすべ技法と松脂(ロジン)

印傳屋にて
ふすべ技法

鹿革をなめす目的は、なめすことによって柔らかくするためと、撥水性を与えるためです。
なめしかたには、ホルマリンやCr(クロム)等を用いる化学的方法と、ふすべ技法といわれる藁(わら)と松脂(ロジン)でなめす方法がありますが、ふすべ技法は非常に手間暇がかかり(3~6カ月もかかる)、大量生産にも向いていないので、現在では、生産の数%しかこの方法は用いられていません。
残りは同じ印伝でも漆(うるし)技法が用いられています。
革をなめすのは、革のゼラチン質を除去するためであり、松脂(ロジン)を使用する目的は、藁の臭いを取り、撥水性を付与するためです。
藁(わら)の違いにより、色が微妙に異なるので、藁は田んぼ毎まとめて購入し、品質の安定を図っているとのことです。昭和30年~40年頃までは、松脂の代わりに松の根を使用していた時期もあったとのこと。

画像 ふすべ技法の説明資料1
画像 ふすべ技法の説明資料2
鹿革の燻し方

鹿革全体を鎖で強く張り、焼きゴテで延ばしながら細かい毛を取り除きます。縞模様の場合は麻糸を巻き付け、小桜模様の場合は予め糊付けしておきます。
このように革を張り付けた物を太鼓と言います。
色の付き具合を見ながら太鼓の回転速度を加減して、竈(かまど)に、藁(わら)を入れ、燃やさないようにしてムラなく燻します。
6~8回藁で燻した後、松脂(ロジン)を入れて、燻します。
全ての工程で4~5時間かかります。松脂(ロジン)の使用量は、1工程で大体50~100グラム程度です。
燻べ方によって黄褐色から茶色までに染まります。

画像 鹿革の燻し工程の写真1
画像 鹿革の燻し工程の写真2
画像 鹿革の燻し工程の写真3
画像 鹿革の燻し工程の写真4
画像 鹿革の燻し工程の写真5
松脂(ロジン)+藁(わら)
画像 鹿革の燻し工程の写真6
画像 鹿革の燻し工程の動画
画像 鹿革商品の写真1
印傳屋伝来の、小桜002と呼ばれる模様
画像 鹿革商品の写真2