弦とは
弦(つる)・・・もと絹糸や麻糸をより、にかわを塗って作った。玄は一線のうえに細い糸の端
がのぞいた姿のことで、糸の細いことを言う。弦は弓と玄の会意形成文字で弓の細いこと。
幻(まぼろし=細くて見えにくいこと)とは同系。・・・ 学研漢和大辞典(藤堂 明保編)
弦の作り方
1.縮れをのばした麻をたばね、弦の太さに応じて麻を取り出す。

2.この麻をより、かたよりにならないようにしながら約3メ-トルの長さにする。
3.これを水に浸し、長さ3メ-トルほどの竹(張竹)に張り、水のついたたわしで何回も
上下にこき下ろし、乾燥さす。この作業を数回繰り返す

4.この後、天日で乾燥し、くすねを十分に塗り麻ぐすねで摩擦してくすねを十分しみこます。
くすね(薬練)→→→くすねりの略。松脂を油で煮て練り合わせた物。粘着力が強いので、弓の弦などに塗って補強するのに用いる。小学館大辞典(松村 明監修)

5.出来上がった弦の上部に赤い絹を、下部は白い紙をまいて完成となる。
6.このようにして出来上がった弦は白弦といい、くすねを十分にしみこます為に白弦と松脂と油で煮込んだ物は煮弦(にずる)と言っている。

澤山製作所の弦:富士(麻糸)
くすね(薬練)の作り方
弦の補強のために使われるくすねは一般的には次のようにして作られる。まず原料の松脂(ロジン)と油(ごま油など)を混ぜ、火にかけて十分に混ぜ合わせる。この時、夏には少し硬く、冬は少し軟らかくなるように油の量で調整する。昭和10年頃までは松脂とひまし油を混ぜた物が使われていたが、昭和30年頃からはごま油が一般的となっている。
松脂と油を混ぜた物はくすねと呼ぶことは先程述べたが、さらに松脂を煮込み松脂のべたつきをなくした物はぎりこと呼ばれており、矢の滑りを押さえるためにかけと呼ぶ場所で使用される。


右:松脂 左:松脂と油を混ぜた物
参考書/ホームページ
- 弓道増補版 小笠原 清信他著(大修館)
- 絵説弓道全 稲垣 源四郎著(東京書店)
- 現代弓道講座(雄山閣)
- 日本大百科全書(小学館)
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