ホーム > パインケミカル > 松脂(ロジン)を訪ねて > 20.鞄(かばん)と松脂(ロジン)


パインケミカル

冨田さんの工房にて

鞄の一般的な製造工程は型紙→金型→裁断→印刷→縫製→仕上げとなる。なかでも縫製工程はミシンなどの導入により、これまでの手縫いから機械化へと変遷してきている。しかし、冨田さんはこの機械化を避け、頑固なまでに手縫いによる鞄づくりにこだわっている。。手縫いだけに手間暇がかかり一月に10個つくるのが精いっぱいだそうだ。それだけに、冨田さんの作る鞄は手づくりの優しさがあり、手縫いの鞄は丈夫で長持ちし使うほどに味わい深く、何物にも代え難い感じがするそうです。
デザインパターンは200~300型を用意しており、すべて受注生産とのこと。全国各地で展示会・個展を開催し、お客様にご納得いただいてからご購入いただくようにしているとのこと。鞄は安いものでも3万円位から、凝ったものでは20~30万円のものもある。ご興味のある方は冨田さんの工房までご連絡ください。

松脂の調合

松脂を容器に入れ加熱して溶融します。その後、少量のサラダ油を入れてよく混合します。このときのサラダ油を入れる割合は写真のように水の中にこの混合物をいれ、固まったときの手触りで決めています。あまり軟らかすぎると鞄の縫製糸にならず、逆に硬すぎると糸を通すときに滑らず手を痛めることがあるので松脂の調整が肝要。

画像 作業風景の写真1
左:松脂を容器に入れ、加熱し、サラダ油を少量入れる。右:調整中の松脂を水にいれ、手で揉みながら硬さを判断していく。

松脂を縫製用の糸に塗る。

調整した松脂を縫製用の糸(麻糸)に塗り込む。乾燥後に滑りをよくするために軽く蝋を塗る。

画像 作業風景の写真2

松脂を塗った麻糸で裁縫する。

松脂を塗った麻糸は、手縫い時に麻糸の毛羽立ちを押さえ緩みを防ぐ。
革にきりであけた穴の一つ一つに両側から針を通して交差させ手の力で締める。麻糸は、出来上がり後は自然と堅くなりしっかりとした感じになる。
手縫いはミシン縫いとは違い優しく味がある。風格さえ感じる。

画像 作業風景の写真3

画像 作業風景の写真4
冨田さんの七つ道具。麻糸、革切り、金槌、縫い針など

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