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パインケミカル

21.コンデンサ-と松脂(ロジン)

濁りのない音の世界を演出する

松脂が生み出す本物の音色

画像 吉村作男氏の写真

画像 エステイプランの外観写真

取材協力

株式会社エステイプラン 代表取締役 吉村 作男氏
福岡市中央区薬院2丁目18-9
電話 092-771-2236

少年の心を何時までも忘れない吉村さん。吉村さんは子供の頃からラジオなどを組み立てるのが好きで、いつもそばに音の世界が広がっていた。大人になっても子供の時の夢が忘れられず現在の仕事をするかたわら、昔の真空管やアンプを探し出し、それを一つ一つ修理復元することにより、昔ながらの音の世界へ誘っている。
今ではこのような仕事をしている人は見あたらないとのことであるが、このような仕事を通して、後世に残したい価値観を創造したいとのこと。

プロローグ

訪問するなり挨拶もそこそこに、吉村さんの口から出てきた言葉は、フレミングの法則、導電率、導電体といったような言葉知っていますかと言うことであった。ちょっと待ってくださいよ。のっけから難しい話が出てきたが、今日の取材は松脂(ロジン)が何か電気製品に使用されていると言うことで訪問したのですが、なにか関係しているのですか。?実は、吉村さんを知ったのは昨年当社に松脂を問い合わせてきて、松脂を売ってほしいと言うことでした。どれくらいご入り用ですかとの質問に、まあ200-300Kgほしいとのことでしたので、そんなにご入り用なのですか。少しでしたらサンプルでもお出ししますがと説明したが、是非必要とのことでしたので当社の営業所からお売りしたわけです。それにしても、企業ならいざ知らず、個人的に200Kgも必要とは不思議に思ったので、どのような用途にご使用ですかと聞いたところ、まあ電気関係の部品に使いたいとのことでした。
そのようなご縁で、今回吉村さんにご無理お願いしてお忙しいところでしたが、取材させていただいたわけです。今回の取材は少し難しい内容になりそうでしたが、まあ取材に行けば何とかなるというような安易な気持ちが、あまり下調べもしないで訪問したつけが回ってきたようで、反省しきりです。もちろんそんな難しい言葉は分かりかねます。吉村さんはそこからおもむろに電気についての説明をしてくださったが、行けども行けども松脂に関する話題とはならない。何か分からないが、真空管だのアンプなど聞き慣れた言葉は出てきたが、松脂は出てこない。
話題が、コンデンサ-に及んでくるにつれ、もうこれはアナログの世界へ一直線になってきた。長い説明をきいていたが、やっと吉村さんの口から実は、ここから松脂に関係してくるのですよと言う説明を聞いたときには正直言ってほっとした。松脂が出てくれば勇気百倍、いや千倍だ。長年の経験(?)で門前の小僧ではあるけれど、多少とも知ったかぶりは出来る。今日の取材もこれでまずは大半の目的を達成できる。

真空管と吉村さん

真空管についてはご存じでしょう。今でこそ電気製品に真空管を使っていることはまずありませんが、1960年頃までは、重要な部品の一つでした。筆者も小さいときの記憶として、家で使っていたラジオの音が出なくなったときは、近所の電気屋さんで真空管を買って交換したことを覚えています。トランジスタ-に変わってしまった現今に於いても、特に、音響マニアにとっては真空管を使ったアナログの世界は垂涎の的ではないでしょうか。WE(western electric)の真空管(WE-300B,WE-216A)を覚えている方もいらっしゃると思います。特に、映画用のアンプに使われたWE-91は最高の品質といわれ、ト-キの世界では超ブランド品でした。
実は、今回松脂(ロジン)を購入したいと思った一つは、このト-キ-用の真空管を使ったアンプを再現し、トランスを組み立ててほしいとの依頼がある知人からあったので、その目的の為もあり松脂を探していたとのことです。真空管は現在では日本国内では製造されておりませんが、中国、ロシア、台湾などでは製造されているとのことです。当然、WE-91などについても日本ではありませんが、western electricから購入して使ったとのことです。アンプのなかのコンデンサ-については当社からの松脂を使用して製作しています。

画像 吉村が制作したアンプの写真

吉村さんが制作したアンプ/前に真空管、奥に松脂を入れたコンデンサ-が3つほどついている。因みに価格は約100万円とのこと。

画像 western electric社製の二極真空管の図面画像 western electric社製の二極真空管の写真
western electric社製の二極真空管

真空管とは電子管のひとつで、ガラス又は金属の管に電極を封入し、内部を真空にしたもの。電子の働きで、検波、整流、増幅、発振などを行う。ラジオ、テレビ、コンピュ-タなどに用いられていたが、現在はトランジスタ-、ICなどにとって変わられている。

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