One Hour Interview
液晶性を活用して先進的機能材料を開発
山田重之さんは、合成と材料両方の知見を活かし、
2025年に「先進分子材料創成学」研究室を設立。新たな液晶分子の
設計などで、従来にない機能を持った材料の開発に取り組んでいる。
山田重之
京都工芸繊維大学
分子化学系
教授
合成と材料の知識を活かして
先生の研究室には「先進分子材料創成学」という名前がついていますが、どのような研究をされているのでしょうか。
おおまかに言うと、新たな機能を持つ分子を創成する研究です。私は学生のときに官能基変換学講座(現在の有機フッ素化学研究室)に所属していて、有機合成によって世界初となるフッ素化合物を効率的に合成する研究をしていました。その後、立命館大学において材料化学の研究経験を重ね、昨年(2025年)4月に教授になったとき、これまでに培った合成化学と材料化学の知識を両方活かして研究室を立ち上げました。准教授までは本学の有機フッ素化学研究室に所属し、主にフッ素系材料の研究に注力してきましたが、独立した研究室を持つようになってからは、研究領域を拡張し、フッ素に限らず多様な元素を対象とした先進分子材料の開発に取り組んでいます。
具体的に研究の内容を教えていただけますか。
フッ素化合物の選択合成法の開発、液体でも光るトラン型固体発光分子の創製などさまざまな研究をしていますが、現在力を入れているテーマの1つは、外部からエネルギーを与えたときに発光特性が変化する材料の開発です。ただ、発光材料を扱っている研究室は本学だけでもいくつかあるので、私は自分の研究を特徴づけるために液晶に注目した研究を展開しています。