One Hour Interview
液晶性を活用して先進的機能材料を開発
山田重之
新たな機能を持つ液晶を開発
液晶と聞くと、まずディスプレイが思い浮かびます。
そういう方が多いと思います。液晶は液体と固体(結晶)の両方の特性を持っており、分子配列にある程度の規則を持ちながら、外部からの刺激によって分子の配列を変える性質があります。液晶ディスプレイはこの性質を利用し、液晶層に電圧をかけ、液晶分子の並び方を電気的に制御することで光の透過率をコントロールし、ディスプレイに画像を表示する仕組みになっています。
ディスプレイの場合は電気的な刺激で液晶の分子配列を変えますが、熱を加えることでも変化を生じさせることができます。熱や電気によって液晶の分子配列を可逆的に制御し、新たな機能を持った材料の開発に取り組んでいます。
分子配列を変えることで光り方が変わるのですか。
はい。分子の並び方が変わると、分子同士の距離や向きが変化し、それに伴って分子同士の相互作用(電子のやり取りやエネルギー移動の仕方)が変わり、その結果、光の色や強さなどの光り方が変化します。そこで私たちは、発光性と液晶性の両方を備え、外部刺激によって可逆的に色が変わる発光材料の開発を進めています。まだそれほどダイナミックな変化は観測できていませんが、青色が水色に変化する材料はすでに開発に成功し、報告しています。