ハリマ化成グループ

One Hour Interview

One Hour Interview

液晶性を活用して先進的機能材料を開発

山田重之

火災の熱を可視化する壁

仮にそういう材料ができてディスプレイ化できるとしたら、どういう形で社会実装されるのでしょうか。

 これはまだ机上の空論の域を出ませんが、例えば熱が加わると青から赤に色が変化する材料を使って壁をつくれば、火災が発生したときに壁の色が変化し、危険な状態が可視化できるようになるのではないかと考えています。そこまでダイナミックに色が変化するものはまだできていないので今の段階では夢物語ですが、最終的にはそういうものを実現したいと考えています。

先ほど発光性と液晶性を兼ね備えた材料とおっしゃいましたが、現状でそういう材料は世の中にないのですか。

 あります。しかし、現在報告されているものは発光性を示す分子と液晶性を示す分子を連結した構造で、分子量や分子のサイズも大型です。そのため、それぞれの分子を個別に設計・合成する必要があり、工程が複雑になります。それに対して、私たちが開発している材料はずっとコンパクトな分子構造で、合成プロセスも従来のものに比べて短工程化できます。こうした特性はもちろん、生産コストの低減につながります。

次のページ: 発光性と液晶性の両立が難点

1 2 3 4 5 6